この記事で分かること
- 西洋占星術において「出生時間」が重要なわけ
- 12ハウスの意味と特徴
- 各ハウスが強い人に見られる傾向(具体例あり)
今日は、何を教えてくれますか?
これまで「12サイン」「天体」を学んできましたので、 今日は「12ハウス」について、勉強していきましょう。
ハウスってなに?
天体を「役者」に例えると、ハウスは、役者が活躍する「舞台」です。人生において具体的な活動傾向、活動場所といったものがわかります。
それぞれの天体がどのハウスにあるによって、ホロスコープの持ち主の「人生傾向」が見えてきます。
ハウスは、第1ハウスから反時計回りに、個人が体験を積んで成長していくプロセスでもあります。ハウスはサインと似ていて、第1ハウスは火の元素のサインである牡羊座に対応しています。
西洋占星術に「出生時間」が重要なわけ
生年月日が同じ人は、性格的な傾向が似ています。ところが、生まれた時間が違うと、ハウスが違ってきます。
ハウスが変わることによって、ホロスコープの持ち主の「具体的な活動傾向」「活躍する場所」に違いが出てくるので、全く違う人生を歩んでいくことになります。
西洋占星術で、出生時間が不明ですと、
- ハウスが分からない
- アセンダントが分からない 👉アセンダントは、その人の第一印象で、他者からみたときの特徴
- 月星座が分からないことがある
というケースがあります。
出生時間が分からなくても、もちろんホロスコープを読むことができますが、より詳しく知るには出生時間が必要です。
12ハウスの意味と特徴
みなさんの「ハウス」にはどんな天体が入っていますか?
わたしの、第2ハウスには木星、天王星、冥王星があります。
想定外の、入出金の大波がくることがあります。😅
【第1ハウス】人生の起点
対応サイン:牡羊座
基本的意味:自己、個性、気質、無意識に与えられたキャラクター、行動の癖、外観
第1ハウスは、生まれた瞬間の東の地平線を基準にするので、人生においての起点です。物心がつく前に与えられた資質なので、自分では意識しずらいものです。
ここでは、他者に対してどのような態度、行動で、自分の個性を表わしていくのかが分かります。
第1ハウスが強い人は、人生を築いていく上で大きな推進力があります。一度会っただけなのに、大きなインパクトを残すような強い個性を打ち出します。
【第2ハウス】お金になる資質
対応サイン:牡牛座
基本的意味:所有、金運、お金儲け、才能、遺伝的資質
第2ハウスで、お金を稼ぐ力を読み取ることができます。商業用の知性はここでみます。
第2ハウスが強い人は、お金になるような資質を持っているといえます。一方で、お金に甘えて怠け者になるなんてこともあります。
【第3ハウス】知性の傾向
対応サイン:双子座
基本的意味:知性、知的な場所、学校(初等教育)、コミュニケーション、情報処理能力、移動、兄弟姉妹
知性の発達を表すので、言葉を扱う仕事の人は「第3ハウス」あるいは「第9ハウス」が強まります。
第3ハウスが強いと、好奇心旺盛なので学ぶことに熱を入れ、何でも知っている人になります。一方で、興味のおもむくままに勉強していくだけでは、成果に結びつかず、資格ホルダーで終わってしまうこともあります。
【第4ハウス】家庭環境や住居
対応サイン:蟹座
基本的意味:家庭環境、家族、日常生活、不動産、両親
第4ハウスは、家族との関係、広い意味では共感する能力、人間的信頼感を示します。小さい時の家庭環境の影響がみられるので、自分が戻るべき心の拠り所でもあります。
「どんな住居がいいのか?」
第4ハウスに入っている「天体」や「カスプ」(ハウスの入口のサイン)をチェックしてみるといいです。
第4ハウスが強いと、住環境、家族にエネルギーを注ぎ込みます。周りに人にとってほっとできる存在になったり、くつろぎや癒しの場所を提供することができます。
【第5ハウス】クリエイティブな活動
対応サイン:獅子座
基本的意味:クリエイティブなあらゆる分野、恋愛、子供、投機的な行動、事業欲、趣味
自分の活力を伸ばしていく行為や、楽しみの種は、第5ハウスです。
売れっ子クリエーターは第5ハウスが強そうに感じますが、売れっ子は、他者との関係を重要視する第7ハウスが強い人が多いです。
第5ハウスは、自分が表現したいものを作品に投影するので、他人の反応を気にしません。人に理解や評価されることよりも、自分がノビノビできることが大切なのです。
第5ハウスが強いと、創り出す力、生み出す力が大きくなります。
「何を生み出すのか?」
創作活動、子供、社長さんだと会社を作る…
成功するしない関係なく、
「楽しいからとりあえずやってみる」
という人になりやすいです。楽しさを純粋に体現できます。
【第6ハウス】自己管理能力
対応サイン:乙女座
基本的意味:奉仕、健康管理、働く能力、管理能力、整理整頓
第6ハウスは資質とは関係はありません。一種の修行のような感じで、目標に向かって努力をしていきます。自分が役立っている感覚が大事なので、要求されたことを確実にこなすことに喜びを覚えます。
会社に例えると、社員が第6ハウスで、社長や経営者は第10ハウスです。
第6ハウスが強い人は、要求に応えようとするので、組織で必要不可欠な人になります。過度に頑張り過ぎて病気になることもあるので、気をつけてください。特にハードアスペクトですと、限度を超えることもあります。
【第7ハウス】社会の協力者
対応サイン:天秤座
基本的意味:対人、結婚相手、仕事上の協力者、社会デビューする時の援助者、裁判
第7ハウスは「結婚のハウス」といわれたりしますが、結婚生活前のパートナーの選択する際の試行錯誤です。結婚生活は第8ハウスです。
第7ハウスが強いと、仕事のきっかけがいっぱいあり、誰かがもって来てくれるのです。第10ハウスを使わずに、第7ハウスが職業になっている人もいます。
【第8ハウス】人と深く結びつく縁
対応サイン:蠍座
基本的意味:継承、遺産、性、生と死、借金、融資、他者のお金、他者の感情
第8ハウスが「遺産運」といわれるのは、相手と深く関わることによって力を手に入れるからです。
実は、
「遺産運があってラッキー」
と言い切れません。遺産は与える側に対して、情緒的に従うことを要求される息苦しさをもたらすことがあるからです。
第8ハウスが強いと、「貰い運」が強くなります。人や組織との関係が深くなるので、重い人生傾向になります。第2ハウスが弱くて、第8ハウスが強い人は、収入力が高い人と結びつくという風になります。
【第9ハウス】精神の発達
対応サイン:射手座
基本的意味:哲学、海外関連、貿易、学問学術、出版、法律
第9ハウスは、抽象的なものを理解、解釈したり、物ごとを深く考える能力に関係する分野です。総合的に考える能力が発達するため、大学、学術などにも関係します。
第9ハウスが強いと、知識を深く探究することを好みます。
また、外国に関わる分野での活躍、海外旅行が好きだったり、出張が多かったり、広範囲の移動をする人が多いです。
【第10ハウス】社会での活躍の場
対応サイン:山羊座
基本的意味:社会的な仕事、キャリア、名誉、社会参加
第10ハウスは、ホロスコープの頂点にある場所で、個人が社会的に達成できる場所です。社会の中で、活躍する分野を示します。
第10ハウスが強いと、
「社会貢献がしたい!」
「社会で活躍したい!」
と仕事に熱を入れる傾向が強まり、組織の中の重要なポジションにつく人が多いです。
【第11ハウス】放課後のような場所
対応サイン:水瓶座
基本的意味:仲間友人、サークル・クラブ、未来のビジョン
第11ハウスは、交友関係がもたらすメリットや、自由でのびのびとする場所です。
第10ハウスに天体がなく、第11ハウスに天体が多い人は、基本的にフリーランス、自営業的な働き方が多いです。 第11ハウス的仕事スタイルは、SOHOや、プロジェクト毎に業務を請け負うことです。
第11ハウスが強い人は、仕事以外のサークル活動に力を入れます。仕事効率はよくないかもしれませんが、人間性に幅を持たせることにつながります。
【第12ハウス】ひとり静かに過ごす時間
対応サイン:魚座
基本的意味:隠れたものごと、秘密、メディア、SNS、公職、奉仕、潜在意識
第12ハウスは、物理的には一番おとなしい領域です。現実的な行動としては、人との関係性や限定的であったり、距離感があったりする部分があります。
一方で、精神的に縛られず無限に開かれているので、影響力としてとても大きな力を秘めます。
現代社会では、第12ハウスが強いとSNSを通じで大きな影響力を持つ人もいます。
天体が多くあるハウスには、人生のテーマがある
天体が一つも入っていないからといって、そのハウスの意味がなくなるわけではありません。人並みに使いこなせることができます。
一方で、ハウスに天体が3つ以上入っている状態を「ステリム」といいます。一つのハウスに天体が多く入っている人は、そのハウスのテーマに大いに関心があります。「人生」のテーマになっているといってもよいでしょう。
第2ハウスに天体が入っていないんですけど、お金が気になります。このハウスを強くするには、どうしたらいいですか?
はじめちゃんの第2ハウスに、天体が入る人をパートナーにするのも一つの方法としてあります。自分が持っていない天体を、誰かに補ってもらうのです。
次回は、アスペクトの基本です。
天体同士の決まった角度に、決まった役割があります。これをアスペクトといいます。アクションの方向性を表します。