この記事でわかること
・アスペクトの「性質」と「特徴」
・アスペクト形成時で起こる「できごと」
アスペクトを理解できれば、ホロスコープを読めるようになりますか?
はい。
これまで、 サイン、 天体、 ハウスを勉強してきましたね。
今回勉強する「アスペクト」を理解できれば、ホロスコープの持ち主の人生傾向がつかめるようになりますよ。
アスペクトは、好き嫌いが分かれる
西洋占星術を勉強する上で、「アスペクト」は好き嫌いが分かれる分野かと思います。とにかく組み合わせが多いので、暗記に頼ると幅のあるリーディングができません。
アスペクトをモノにするには、サイン、三区分、エレメントの関係性を理解することが近道です。
天体は、登場人物
サインは、登場人物の性格
ハウスは、登場人物が活躍する場所
アスペクトは、登場人物の行動・動き
これらが、ホロスコープ上で躍動することで、人生が動き出します。
アスペクトとは
アスペクトは、天体と天体の間の相対的な角度です。それぞれの角度に固有の意味があり、この角度で、アスペクトを形成する天体や感受点に影響を与えます。
アスペクトは、「行動」「アクションの方向性」です。アスペクトがあるからこそ、事件が起こるのです。
「西洋占星術基本」では、メジャーアスペクトを紹介していきます。
記事に出てくる用語の説明
この記事に出てくる、用語の簡単な説明です。
オーブ
オーブとは、アスペクトの影響が、前後に多少ずれても有効な許容度数です。許容度数が少ないほど強く影響が出ます。
個人のホロスコープでは、オーブの効き具合は個人差がある印象です。ここでは平均的なオーブを紹介しています。
感受点
感受点とは、天体や天体以外の重要ポイントを含めた全ての総称です。
イージーアスペクト
イージーアスペクト(ソフトアスペクト)は、
・エレメントが同じ
・エレメントの組み合わせが親和的
(火✖️風、地✖️水)
穏やかさが大きな特徴です。 異なる作用の取り込みがないので、変化に弱く、大きな発展性はないです。
ハードアスペクト
占星術のテキストに、ハードアスペクトは「凶」と書かれることもありますが、必ずしも「凶」ではありません。
ハードアスペクトは、異なるエレメントの組み合わせなので楽ではありませんが、変化を起こしたり、ブレークするには必要不可欠です。
メジャーアスペクト
「西洋占星術基本」では、メジャーアスペクトを紹介します。
【コンジャンクション】ピッタリ一致
名称:コンジャンクション
度数:0度
オーブ:太陽、月8度/それ以外は6度
作用:ハードにもイージーにも変化
コンジャンクションは、アスペクトの中で最も強烈な作用があります。天体同士が、同じサインの同じ度数ピッタリと重なります。
天体の影響が混同されがちになるので、コントロールをするのが難しいです。
お互いの根本にあるものが同じなので、相手への期待が大きくなります。一致しているからこそ、わずかな違いが気になります。
【オポジション】互いの違いがはっきり
名称:オポジション
度数:180度
オーブ:太陽、月8度/それ以外は6度
作用:ハードアスペクト
2つの感受点が180度で対向する関係です。オポジションは、自己表現、自己実現力を発揮するときに必要なアスペクトです。出生図にオポジションが強く出ていると、ターゲットした相手に対して、強く働きかけます。
例えば、ちょっと勉強しただけなのに、人に教える立場になろうとします。
お互いの違いがハッキリしている組み合わせです。価値観の差がわかれば、役割分担ができ、互いに補え合うことができます。三区分が同じなので、行動の方向性は似ています。
ハードスペクトに分類されていますが、現代社会を生き抜くには、持っていると心強いアスペクトでもあります。
【トライン】「価値観」同じ、「行動力」「スピード」は異なる
名称:トライン
度数:120度
オーブ:太陽、月は8度/それ以外は6度
作用:イージーアスペクト
2つの感受点が120度の角度にあります。トラインは、調和的なので衝突は起きません。同じエレメントなので、スムースな発展性があります。
従来の占星術では、最も「幸運」なアスペクトとされます。ただ、幸運であるがゆえに、常に誰かを当てにして、なまけてしまうこともあります。大きな変化を起こすことには、適していません。
価値観が一致しているので、一度親しくなると離れがたくなります。一方で、すぐに慣れてしまい、新鮮味を失いやすかったりします。
【スクエア】「価値観」異なるが、「行動力」「スピード」は同じ
名称:スクエア
度数:90度
オーブ:太陽、月は8度/それ以外は6度
作用:ハードアスペクト
2つの感受点が90度の角度にあります。性質が馴染まないサイン同士の結びつきなので、安心感は損なわれますが、新しい展開が始まります。
スクエアの特徴は、今までのものを犠牲にすることになり、グレードアップをします。
エレメントの組み合わせは、 火✖️地、火✖️風、風✖️地、風✖️水 です。
エレメントが異なっているので、「好み」や「価値観」の違いが際立ちます。一方で、「スピード感」や「行動力」がよく似ているので、ライバル関係になりやすいです。
【セクスタイル】創意工夫で発展できる
名称:セクスタイル
度数:60度
オーブ:太陽、月6度/それ以外は4度
作用:イージーアスペクト
2つの感受点が60度の角度にあります。セクスタイルは、親和的な関係性です。工夫する能力を高め、応用力を発揮します。
エレメントの組み合わせは、火✖️風、地✖️水です。
親和的なエレメントの関係性は、互いの違いを認めて、補うことができます。違いゆえにぶつかることはありません。
【インコンジャンクト】全く共通点なし
名称:インコンジャンクト/クインカンクス
度数:150度
オーブ:3度
作用:ハードアスペクト
2つの感受点が150度の角度にあります。近年重視されているアスペクトです。150度は、2区分、3区分、エレメント全てが異なります。
性質がまったく違うので、相互理解に時間がかかることがあるでしょう。大きな違いゆえに苦しさもありますが、メリットの高いアスペクトです。
インコンジャンクトの関係性を例えるなら、「山」と「海」、「空」と「陸」。
まったく似通ったところがない組み合わせなので、相手の性質にイライラしたり、怒りを感じることはあまりありません。交わることなく、並んで走っていけます。