「風の時代」を危惧するー冥王星水瓶座入り前に考察

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現在は山羊座冥王星の時代

冥王星が山羊座に入室したのは、2008年1月27日です。2022年5月4日現在、冥王星は山羊座28度を逆行中です。冥王星が山羊座入りした2008年は、大きな出来事が立て続けに起こりました。

  • リーマンショックを皮切りに世界で株価暴落
  • 日本ではバブル後東証最安値の7,162円90銭を記録
  • 黒人初のアメリカ大統領が当選・中国四川で大地震
  • インドのムンバイで同時テロ

冥王星は、太陽から最も離れた天体です。公転周期は約248年です。軌道が楕円を描くので、各サインの滞在年数にばらつきがありますが、約20年をかけて一つのサインを巡ります。

山羊座の次のサインである水瓶座入りは、2023年3月24日です。逆行期間中、山羊座に一時的に戻りますが、2024年11月20日からは完全に水瓶座に移ります。

太陽から遠い天体は、時代を反映するような大きな出来事起こり、その出来事を通じて思想が型づくられ、その世代の特徴となって現われます。

山羊座は、ヒエラルキーが大事。組織や社会のルールを厳守し、自分の所属するグループ、地域や国などに対して強い帰属意識を持ちます。山羊座に冥王星が滞在しているときは、既存の組織や社会のシステムを壊し、新しいものに作り変えていきます。

冥王星山羊座時代から、水瓶座時代へ

水瓶座は、ヒエラルキーを降ります。山羊座が象徴する社会や組織のあり方、規律や上下関係などを超えて、フラットな世界観を構築していきます。

2020年から2024年にかけての、大きな天体の動きをピックアップしました。

2020年3月22日土星が水瓶座に入室
2020年12月22日木星と土星が山羊座で重なる(グレートコンジャンクション)
2020年12月18日土星が水瓶座に入室
2020年12月20日木星が水瓶座へ入室
2023年3月24日冥王星が水瓶座に入室(その後逆行し6月11日に山羊座へ)
2024年11月20日冥王星が本格的に水瓶座に入室

冥王星が2023年3月24日に水瓶座に入室する時は、木星は牡羊座、土星は魚座に移動しています。既に、水瓶座の地ならし済みです。

前回冥王星が水瓶座に入ったのは、1777年4月です。アメリカ独立戦争(1775年4月19日〜1783年9月3日)の真っ最中です。アメリカ合衆国は、イギリスの植民地支配を拒否して、政治的独立を図っていました。

アメリカ独立宣言の有名な一説

…すべての人は生まれながらにして平等であり、すべての人は神より侵されざるべき権利を与えられている、その権利には、生命、自由、そして幸福の追求が含まれている。

冥王星が山羊座から水瓶座へ移行する、象徴的な出来事のように思われます。

風の時代を危惧する

土星が水瓶座へ移動する時に、
「風の時代到来!」
占星術界隈で、前向きなことが書かれている記事を多く目にしました。

例えばこんな感じのこと。

水瓶座が影響する風の時代は、所有ではなく、共有する時代になります。シェアハウス、カーシェアリングなど、持たない文化が、今後ますます拡大していくでしょう。

地の時代は性別、国籍、国境への強いこだわりがありましたが、風の時代はボーダレスへと変化します。国籍や性別などに縛られずに、幸せを追求してください。

新しい時代が到来して、胸が高鳴るようですが…

「皆と共有って、超行き過ぎると共産主義っぽくならない?」

コトバンクでは、「共産主義とは、最も一般的に定義すると,私有財産制を廃止して,全財産を社会全体の共有にしようとする思想または運動であるといってよい」とあります。

移民問題・少子化問題が日本の最重要課題の一つ

「ボーダーレスになったら、日本人いなくなってしまうかもよ?」

少子化問題を外国人労働者や移民で解決しようという動きもあります。ヨーロッパの移民問題(イギリス、ドイツ、スェーデンなど)で起こっていることは、日本でも十分に起こりえます。

少子化問題は本当に心配です。日本の高齢化率は、世界ダントツ一位です。人口の3割が65歳以上です。(総務省統計トピックス2020年9月15日)

「日本の15歳未満人口比率は世界194か国中193位と世界ワースト2位(2020年)。更に昨年2021年の出生数は過去最少。子育て公的支援はイギリスやフランスの半分。教育への公的支出は世界181か国中135位(2019年)。OECDで賃下げは日本だけ。」
というツイートをメーデーの日に見ました。

少子化対策を本気で行わないと、日本はこれから非常に難しい状況になっていきます。

行き過ぎなトランスジェンダーの扱い

現在トランスジェンダーが様々な場面で注目されています。

「トランスジェンダー」
で真っ先に思い浮かんだのは、東京オリンピックにトランスジェンダーのウエイトリフティング選手が出場したことです。

ニュージーランド出身のローレル・ハバード選手は、20代は男子選手として活躍しており、30代でホルモン治療を受けて女性となりました。女性となった後2020年にイタリア・ローマで開催されたワールドカップでは、女子選手として+87kg級で金メダルを獲得しています。

男性としての選手時代があり、男性としてトレーニングをしていたことを考慮すると、これはフェアと言えるのでしょうか。女性と骨格の違う元男性が女性と同じフィールドに立つことに違和感を覚えます。

風の時代の世界観は、SDGsと似ている?

「風の時代」で言われてることは、SDGsの世界観に似ているように感じます。
SDGsは「人類がこの地球で暮らし続けていくために、2030年までに達成すべき目標」

具体的な17のゴール・169のターゲットを示したアジェンダがあります。このSDGsが、地域、学校、会社、国と、ありとあらゆる所にあります。1つの価値観で全ての人を取りこぼさないというSDGsの世界。気になるのは、17の目標の中には、伝統についての言及がないことです。

SDGsを取り入れる社会のゴールには、個人の自由は確保されるのでしょうか。一人ひとりの考えや行動を尊重する寛容な社会でなければならないと思います。

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