アスペクトを読むのは得意ですか?
西洋占星術を勉強していくと、
「アスペクトは面白い!」
「アスペクトは、覚えることがいっぱいあるので苦手…」
と、両極端な声を聞くことが多い気がします。
アスペクトが苦手な人は、複数のアスペクトが同時にある時、どう読んでいいか分からないという人が多いです。
※アスペクトは、天体の間に作られる特別な角度のことです。
最強は「コンジャンクション」
アスペクトで最も強烈な作用があるのは、0度であるコンジャンクション(合)です。天体に、もう一方の天体のエネルギーがダイレクトに流れ込みます。
コンジャンクション持ち主は、非常に強い衝動がありますが、無自覚でもあります。
例えば、
出生図で太陽や月に、土星コンジャンクションの人の話を聞くと、土星特有の重苦しさを感じていない人が案外多いです。生まれた時から、重い石を背中にしょっている状態なので、これが平常運転。
コンジャンクションの力を意識的に利用するのは、なかなか難しいです。
一つは欲しい「オポジション」
オポジションは、2つの天体が、対向する関係にあります(180度)。向き合った天体はそれぞれ相対した相手をターゲットにします。オーケストラと観客、演技者と観客の関係になぞらえることができます。相手の反応をつかみ、彼らを上手くのせることができれば、相乗効果で盛り上がりをつくり出すことができます。
出生図にオポジションがあると、押し出しの強さが出ます。対外的に、自分を無理なく表現していけるのです。
オポジションがないと、ずっと勉強していてデビューしないという人もいます。まだまだ勉強が足りないと思ってしまうからです。逆にオポジションが強いと、ちょっとしか勉強していないのに、「専門家デビュー」をしてしまうこともあります。
でも、オポジションがなくても大丈夫!トランジットを利用して、対外的アピールの仕方を学んでいけばいいのです。
ブレークの可能性を秘める「スクエア」
ハードアスペクトの代表格「スクエア」。2つの天体が90度の位置にあります。性質のなじまないサインの結びつきですなので、厳しさやキツさが伴います。「火」と「水」、「地」と「風」の関係性です。
性質がなじまないからこそ、路線を転換、大きく変更することができます。ぱっとしない人が、一躍世に出るなんてことは、イージーアスペクトではなくハードアスペクトのスクエアの領域です。
スクエアは実現するために、既存のものを捨て去り、逆のものを取り入れます。今までと全く違うものを取り入れるからそこ、発展があります。同じものでは発展しなかった訳ですから。
「Tスクエア」は、苦しいけど使える!
一時期趣味で、アスリート(主にプロ野球選手、サッカー選手)のホロスコープをデータ化していました。一流と呼ばれる選手は、「スクエア」特に「Tスクエア」持ちがかなり多かったです。ちなみにグランドトラインは少ない。
下の図がTスクエアの関係です。AをBが否定します。さらに、BがCを否定すると、その結果CとAはオポジションの関係になるので、肯定することになります。
一方を否定して、さらに覆すことで、元のものを別の角度からもう一度採用するという流れになります。スクエアと比べると、物事の裏側を考慮して決定していくという多角的な要素が加わります。しんどいけど、身につけられると社会的成功に優位に働きます。
使い方を間違えると怠惰になる「トライン」
出生のホロスコープに、トラインが豊富にある人は、恵まれている部分があったり、保護されているところがあります。
でも、
「イージーアスペクト豊富だから、幸運、ラッキー!」
とは言い切れません。
イージーアスペクトばかりで、ハードアスペクトがないと、ちょっとしたことでも気にしたり、問題を深刻に考えすぎる傾向がある人もいます。
特にグランドトラインは、同じエレメント同士なので、無自覚です。恵まれているからこそ、怠惰になることもあるのです。
アスペクトを読むには、順番がある
アスペクトが同時に複数ある時、どう読んでいいか分からなくなることがあります。読む順番は重要です。
個人天体に、公転周期が最も長い天体がアスペクトしていると影響が大きくなります。なので、公転周期が長いものから読むのが基本です。もちろん、アスペクトの強度も考慮します。
例えば、
出生太陽に、トランジット木星がコンジャンクションになるので、「今年はラッキーな年だ!」と思っていたら、全くいいことがなかった。むしろ大変だった。
出生太陽に冥王星がスクエアで来ていたら、冥王星の影響が強すぎて、木星コンジャンクションの影響が感じらないでしょう。
アスペクトがないのはどうなの?
他のどの天体ともアスペクトを作らない天体を、ノー・アスペクトと呼びます。ノー・アスペクトは、特定の天体だけが孤立して働きます。人によっては、引っ込み思案になったり、反対に出過ぎたりと、両極端になりやすいです。
アスペクトのない月
空気が読めない
周囲に必要以上に気を使う
アスペクトのない水星
水星の性質が強まり、知性の動きが過剰になる
子供のような好奇心を持つ
アスペクトのない金星
とくに女性は、ティーンエイジャーの気持ちを持ち続け、若々しくいられる
男性では、若い女性と接するのが苦手な人もいる
アスペクトのない太陽
定期的に仕事やタスクが変わる
女性では、結婚相手をなかなか決められない人もいる
ノンアス太陽で思い出すのは、元プロサッカー選手の中田英寿さんです。サッカーをスパっとやめ、世界中を旅をして、多方面で活躍をしています。そんな中田さんはノー・アスペクトの太陽の持ち主です。現役時代、移動のバスの中で一人難しい本を読み、税理士の勉強もしていたとか。(昔スポーツのコラム記事を読みました)
アスペクトのない火星
日常生活において、攻撃性、積極性の出し方や使い方が分からない
アスペクトのない木星
限度を超えて増やしたり、やり過ぎてしまう
落ち込みがなく、常に前向き
アスペクトのない土星
人生のゴールが決まらない
どこに行きたいのか分からない
アスペクトのない天王星
人との距離感が極端になる
アスペクトのない海王星・冥王星
日常生活では影響を感じられない
目に見えない世界と関わり
純粋なノー・アスペクトは案外少ない
ノー・アスペクトだと思っていても、マイナーアスペクトも考慮すると、何らかのアスペクトを持っている人が多いです。純粋なノー・アスペクトは案外少ないです。