個人鑑定でホロスコープを読む時は、ゆったりモード。占いのお店の鑑定では、時間との戦いです。
お店の一番短いコースは20分です。20分以内で「手相」「タロット」も行うことがあるので、チャートを読む時間は、十数分の時もあります。
今日は、お店で「ホロスコープ」を読む際の手順、やり方をお伝えします。ケースバイケースで、変わりますがこんな感じでやっていますよ!
①一目でチャートの特徴を掴む
チャートの第一印象は大事です。手相を観る時も同じなのですが、まずは全体の「カタチ」でお客さまの輪郭をとらえます。
チャートの「型」は10パターン
チャートの持ち主の第一印象は、下記の10パターンにわかれます。条件がどれもマッチしないこともあるので、常にパターン分けをしているわけではありません。
チャート読みの手順は、全体→細部なので、まずはここからです。
①バンドル型(別名:かたまり型)
②ボウル型(別名:半球型)
【東側集中】(左半分)
・環境や他者からの影響を受けずに、自己責任で決定し行動をする
・他者に合わせし過ぎると、元気が出なくなる
【西側集中】(右半分)
・他者との出会いや関係性を重視する
・対人トラブルが起こりやすい
【南側集中】(上半分)
・社会的な価値観や、世間からの評価を大切にする
・プライベートよりも、仕事や社会的活動を重視する
【北側集中】(下半分)
・社会的評価や世間体よりも、自分自身の納得感、満足感を大事にする
・会社や社会的活動が多くなり過ぎると、しんどくなる傾向がある
ボウル型の4つのタイプを導き出すには、出生時間が必須です。
③シーソー型(別名:砂時計型)
④バケット型(別名:バケツ型)
⑤ファンネル型(別名:メガフォン型)
⑥ロコモーティブ型(別名:機関車型、パックマン型)
⑦トリポッド型(別名:三脚型)
⑧クロス型(別名:十字型)
⑨スター型(別名:星型)
⑩スプラッシュ型(飛び散り型)
チャートタイプは、「素早く適切にホロスコープの識別を行なう方法」として、マーク・エドモンド・ジョーンズ氏によってホロスコープの7つの型が提唱されました。その後ロバート・カール・ジャンスキー氏によって、ファン型が追加され、計8つの型として今に至っています。
以前SUGAR氏の占星術講座を受講した際、この8つの型の他に2つの型を教えて頂いたので、こちらも取り入れています。
②チャートの持ち主の「成分」を理解する
「エレメント」と「クオリティ」を見て、鑑定時の話し方に変化をつけます。
例えばエレメントにフォーカスするとこんな感じです。
- 火のエレメントが強い人には、新しい可能性を示すようなアドバイスや、やる気スイッチを押すことを心がける
- 地のエレメントが強い人には、具体的に役立つ情報やアドバイスを心がける
- 風のエレメントが強い人には、具体例を出したり、興味のありそうな情報を肉づけしながら話す
- 水のエレメントが強い人には、気持ちに寄り添いながら話をしていく
「エレメント」と「クオリティ」のチェック
「エレメント・四元素」では、価値観を知ることができます。
「クオリティ・三区分」では、行動特性を知ることができます。
エレメントとクオリティに偏りがみられると、それはユニークな特徴として現れます。
こちらの詳細は下記の記事にあります。
③チャートの持ち主の「一番の特徴」を見つける
チャートの持ち主の「最も特徴な部分」を把握します。例えば下記の特徴はあるかな?
- 特徴的なアスペクトはあるか?
- 太陽と月にアスペクトがあるか?
- 特定のハウスに天体が集中しているか?
❶特徴的なアスペクトはあるか
チャート上で強調されているアスペクトを読みます。
複合アスペクトはある?〜特にTスクエア
まず、複合アスペクトがあるかをチェックします。
複数のアスペクトが組み合わさるものを「複合アスペクト」といいます。これらは単独で存在するアスペクトより、強く働きます。チャートの全体像を掴む上で重要です。
わたしが重要視している複合アスペクトの一つが、Tスクエアです。
Tスクエアとは
図1をみてください。②は①を否定する→さらに①が③を否定する→結果的に③は②をオポジションで肯定することになる。
→よって③は②を再評価することになる
Tスクエアは、人生に葛藤と緊張感を与え、努力を強います。現代社会を生き抜く上で武器になるような型なのです。
頂点の天体が最重要!
①は、②と③からも否定されるので、①の天体が何であるかが重要になってきます。
特に個人天体だと、これがチャートのポイントとなります。
例えば、①が月で、この月を応援してくれる天体がないと、月は火星と土星から圧力を受けるのでキツくなります。
Tスクエアがグランドクロスを作る時、何かが起こる?!
トランジットで⚪︎に天体がやってきた時は、要注意!グランドクロスを形成することになるので、人生の転機、ガツンとした出来事が起こる可能性が高まる時期です。どんな出来事が起こるかは、天体、サイン、ハウスをみて予想します。
アスペクトを読む順番はあるよ!
アスペクトの型をみた後は、個別のアスペクトをチェックします。アスペクトチェックには、順番があります。
基本、冥王星→天王星→海王星→土星→木星…と公転周期の長い順からです。
❷太陽と月にアスペクトがあるか
次に、太陽と月のアスペクトをチェックします。
「太陽と月はどちらが強いのか?」
例えば、強力な太陽があると、仕事で成果を上げる力を持っていると読みます。一方で月が弱いと、辛いことがあると、プライベートに皺寄せがいったり、問題を抱えやすくなります。ここから、悩みがどの部分に起こりやすいのかを予測します。
→「強い」「弱い」は、アスペクトや天体の品位などを考慮します。
❸特定のハウスに天体が集中しているか
3つか4つの天体が一か所に固まっている状態を、(一般的に)ステリウムと呼びます。
ホロスコープ上にステリウムがあると、人生で、「やるべき仕事」を果たす役割を担っているとされます。人生の使命を読み解く手がかりになります。
特定のハウスにステリウムがあると、そのハウスにはチャートの持ち主の大きなテーマがあります。出生時間が分からないとハウスは特定できませんが、『極端な能力の発揮をする傾向』があると考慮しながら、鑑定を進めます。
④現在のトランジットから悩みを予測
20分のコンパクト鑑定は、時間が短い💦
なので、出生図を見た時に、ある程度悩みを予測します。
2024年11月1日時点の星まわり(トランジット)は、
- 土星魚座12度R
- 天王星牡牛座25度R
- 海王星魚座27度R
- 冥王星山羊座29度D
例えば、
双子座20度付近に太陽がある人。(オーブ±8度)この方は、拡大発展の木星がコンジャンクション(0度)の影響下にあるので、人生や仕事の進展・発展が期待できる時期です。一方で、トランジットの魚座土星スクエアの影響も考慮しなければなりません。
トランジット魚座土星スクエアは、今までやってきたことに対して、評価が下される時期です。過去の努力が好ましいものであれば、満足いく結果が期待できます。そうでない場合は、修正、後退や離脱が起こり得ます。
サインを考慮するすのであれば、魚座の土星なので、周囲の人の感情、気持ちを考慮せざるを得ない場面に遭遇しそうです。
双子座や射手座の27度付近に月がある人は、トランジット海王星とスクエア(90度)になっているので、うっかりミスには要注意!重要な決断は先延ばしか、人のアドバイスを重視すべきです。ネイタルチャートに海王星がハードアスペクトを組んでいる人は、2倍注意です!
このようなことを、出生図を見たときに把握できると、お悩みと重なる部分があったり、アドバイスとしても有効になります。
20分の鑑定と60分の鑑定の違いはなに?
20分の鑑定(店舗)は、先にお伝えした手順です。お客さまとの会話は、私が予測して質問をして、流れを作りコンパクトに行います。
60分の鑑定(個人)は、お客さまとの会話を重視しています。お茶を飲みながら、ゆったりと。☕️
あとチャートの読みのチェック項目やプロセスが多くなります。例えばこんなものがあるかな。
- アセンダントの支配星はどのハウスにあるのか?
- 個人天体の度数
❶アセンダントの支配星はどのハウスにあるのか?
実はチャートを見る上で、最重要のポイントの一つです。
アセンダントの支配星(チャートルーラー)は、自分の軸となる星です。
チャートルーラーは、ホロスコープの全てを引っ張る役割を持ちます。アセンダントの支配星が、どのサインでで、どこのハウスにあるのかで、自分のエネルギーが、どう循環してるかが分かります。
他にもお金の相談の際は、第2ハウスや第5ハウスのチャートルーラーをチェックします。
→お店での鑑定では出生時間が分からない人も多いので、出生時間がわかる場合にのみサッとチェックします。
❷ポイントとなる天体の度数
松村潔先生の6つのグループの分け方を参考にしてます。ポイントとなる天体の度数をチェックする位です。わたしは、「月」と「火星」の度数はサラッとみています。
例えば投資相談の場面で…
火星や月が「獅子座」、度数が若いと高揚感を求めます。なので、これにハードアスペクトを組むと、リスクが高いほど燃えるので、要注意になります。投資ではリスクの場面で燃え、大きなお金を動かすことに躊躇がありません。
第1グループ (0.00-4.99)
『サインの特質をがむしゃらに押し出す』
サインのはじまりの段階なので、サインの典型的な特徴を衝動的に強化しようとする力が働きます。極めて純度が高く、しかし余裕はありません。
第2グループ (5.00-9.99)
『サインの感受性を育成する』
そのサインらしい感受性、すなわち感じ方が育成されます。あまり行動的ではなくなり、内側に興味が向いていきます。
第3グループ (10.00-14.99)
『サインの行動実験、純粋な創造性』
サインの純粋な知性が発揮され、実験的に行動しようという姿勢が出てきます。しかし自分側の動機でしか動かないので、柔軟な対応力に不足し、線の細い活動力になります。
第4グループ (15.00-19.99)
『サインの反対成分の侵入と、その克服によって図体いサインを作る』
まず15.00のサインの対向にあるサインの影響が侵入してきます。一時的に強い負荷でサインの力は落ち込みますが、その後5度の度数を使って、その克服をしてきます。結果としては、図太い弱点のないサインが生まれてきます。
第5グループ (20.00-24.99)
『サインの最も充実した活動力の発揮』
第四グループで弱点を克服したため、サインの最強の力を発揮できます。特に20度では、どのサインでもかなりの無理をします。第五グループは、サインの力の盛り上がり期なので、どこか行きすぎることになることは多いのですが、しかし生産力が高く非常に元気です。
第6グループ (25.00-29.99)
『次のサインへの準備を始める』
サインの最後のグループです。ここでサイン体験の総括をしていく帯域となります。また第五グループが行きすぎになることに対しての反省もあって、サインの働きの無駄を少なくしていこうとします。一番大きな特徴は、この最後の5度で次になってくるサインの準備をしようとすることです。
60分鑑定で観ていくこと【トランジット】
トランジットでは、こんなこともチェックします。
- 土星がどのハウスにやって来ているのか?〜人生の春夏秋冬が分かります
- 進行の月がどこのハウスにやって来ているのか?〜自分の考え方や興味移りが変わっていく変遷が分かります
- ソーラーアークで印象的なアスペクトがないのか?〜人生の転機を予測できます
上記のことをご相談内容に応じて、適宜チェックします。
次回は、恋愛編、仕事・お金編のチャートの読み方を教えるよ!
ご相談は、その時々によって手順も違います。ただ、プロセスとしてはお知らせしたものが基本になります。
「恋愛」と「仕事・お金」では見るポイントが違ってきますので、次回は、お店でコンパクトに「恋愛チャートを読む方法」についてお話します!
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